言葉を尽くす

大抵の誉め言葉を嬉しいとは感じない。どれもこれも社交辞令に聞こえる。なぜ社交辞令に聞こえるかといえば、着眼点がずれていたり、解像度が低かったりするから。

これも本当にズレている・見えていないだけのこともあれば、当人の認識は的を外していないけれどもそれが言語化する際にスキルが伴わず伝わらないだけということもあろう。

 

ポジティブ・ネガティブ問わずフィードバックする際に限らず、たとえばタスクひとつ振る際にも背景や要件だけではなく「なぜあなたを指名したか」「これを通してあなたが何を得ると期待しているか」といったことを過不足なく伝えることはこだわり徹底したいことのひとつ。

別に指名の理由が大仰なものと限らず「単に暇そうだったから」ということもあるだろうし、それはそれで良いと思う。その場合は正直にそう伝える *1。でも「他に頼れる人がいないのでお願いしたいと思っている」とそう伝えることはできよう。

 

大人数の群として大きな仕事をやっていこうという中でどうしたって個人の自尊心は後回しにされがちなのは否めない。

もちろんそれは当人の内的なものであって外から与えたり充たすような類のものではない。

ただ、不足や欠落があって少しずつ瑕がつき、いずれ大きなものとなるというのはよくあること。

何より自分にとっては言葉を尽くして伝えようとしてくれる行為そのものに好感を抱くし、群を動かし大きなことを成そうとする能力があると信頼に足る。

 

1on1を、会議よりも有意義な対話にするためには、もっと自然体で臨む必要があります。メンバーの言葉を聴き、感じた印象はストレートに伝えます。とりわけ、お互いの感情を織り交ぜながら対話するほうが伝わりやすくなります。

リーダーとメンバーがお互いの感情を伝え合い、感情面での共感や反発があって「ガチ対話」が生まれやすくなります。テクニックを身に付けていくことはもちろん重要ですが、テクニックを活かす土台作りとして、感情を共有しあうことを意識しています。

「ガチ対話」でエンジニアチームのエンゲージメントを高める1on1の工夫 - ZOZO Technologies TECH BLOG

最近インターネットで見かけた似た考えについて書かれている記事。

 

自分にとってはグレード昇格時の id:motemen さんからのコメント・フィードバックがとても嬉しくて印象に残っているので、目指すべき姿のひとつとなっている。

*1:さすがに「暇そうだったから」とそのままは言わないけれど