YAPC::Kansai 2017 OSAKAに参加した

YAPC::Kansai 2017 OSAKA

オーディエンスとして参加したので聞いたトークのメモなど。

Webアプリケーションのキャッシュ戦略とそのパターン (40min)

speakerdeck.com

主に Web アプリケーションの世界におけるキャッシュの話。目新しい話題ではないけれど、キャッシュは本質的にむずかしい話題だし、よくまとまった内容なのでこれからキャッシュの戦略を考える際の議論に役立ちそう。

「パターンに名前を与えると、名前を使って認知し議論できます」という話がよかった。確かにどれもよくあるパターンだけど、普段会話するときは「get_or_set 的なやつで……」みたいな表現をしがちだったので、名前をつけることだけでもとても意義のある内容だと思う。

後日 id:moznion さんと個人的に会話して Varnish の話をするなど、発表をもとに会話が生まれる技術カンファレンスの原体験みたいなことが起きて、そういう意味でもいいトークだったなーと思う。

いい話聞けたし、最近自分も Varnish を触っているので YAPC::Fukuoka 2017トークに応募しようかな、と思った。

Perl でわかる!サーバレス (20min)

www.slideshare.net

別のところ (社内だったかも?) でも「ServerlessってつまりCGIじゃん」みたいな話を聞いたので、静かに普及しつつある見解っぽい。

Microsoft Azure Functions のランタイムが公開されているところは後発ならではでよいなと思った。

利用しているBaaSが終了するときにすべきこと または Parse.com の終了と私たちの取り組み (20min)

speakerdeck.com

parse.com 終了は対岸の火事だったけど、このトークを聞きながら何度か自分のことのように肝が冷えることがあって、臨場感のあるトークだった。

撤退の作戦を考える際に DNS のレイヤからアプリケーションのレイヤまで検討できるだけのエンジニアがいるチームだからこそ切り抜けられたのかもなあ、と思った。小さいチームっぽいけど、いいエンジニアが集まっているチームという印象を受けた。

あとこういう内容だとともすればヘイトばかり撒き散らしがちだけど、ケーススタディとして具体性があって役立ちそうだし、parse.com へのリスペクトを欠かしていなくて建設的で聞いていて安心感があった。

カヤックのゲーム開発・運用の「今」 力技と効率化の先に我々が目にしたものとは (40min)

speakerdeck.com

Google スプレッドシートプログラマブルであるという意味でエンジニアにも受け入れられていて、良くも悪くも「エクセル」はもはや表計算ソフトではなくて「エクセルなんだなあ……とか思った。

イベントでものすごいスパイクがやってくるとか、カラムにサイズの大きなデータを入れていて転送量が逼迫するとか、心当たりのあるできごとが多くて他山の石感があった。

マスターデータとコードでは、コンフリクト解決の方法や頻度が違うので別リポジトリにしているのはなるほどってかんじ。

はてなシステムの考古学 (40min)

speakerdeck.com

15年の歴史をご紹介という内容。

こうして俯瞰してみるとコンウェイの法則のお手本みたいだなーと思った。人が増えてきて効率化のために Ridge のようなフレームワークが生まれ、さらに増えて人の多様性が増すと実装としてのフレームワークが薄まる揺り戻しが起きる、というような。

感想

気付いたときには懇親会のチケットが売り切れていて、それだけが個人的に残念であったものの、イベントとしてかなり濃い Perl トークが多くて楽しかった。

次回は福岡で、温故知新にかけて未来をテーマとのこと。福岡観光したいしトーク応募考えます。