D&D (ドラッグ・アンド・ドロップ) がもたらすユーザ体験

ブラウザのD&Dによるアップロードのサポートが進んでいて、積極的に使おうとする動きもあるけど、ちょっと疑問だったりする。

D&Dでアップロードできること自体は便利だとおもう。従来の標準GUIキットが提供するUIは複数のファイルをアップロードするには向いていない。

だけど、D&Dでアップロードできる、ということを理解するコストがとても高いので全体として体験がよくなっている印象は薄い。

D&Dはとても高度な操作方法だとおもっていて、採用がむずかしいとおもっているけど、便利であることに違いはないからうまくD&Dが可能であることを伝えられるUIを考える。

  • ドロップ (落とす) 可能であるUI部品
  • OS標準のGUIシェルに似せる

ドロップ (落とす) 可能であるUI部品

ドラッグが可能かどうかより、ドロップが可能かどうかの判断のほうがコストが高いと見積もる。つまりアプリケーションのUIで「ドラッグ可能」を見せないといけない。

「ドロップ」というのだから、オブジェクトをオーバーレイさせてなにかできそうなUIがよさそう。壺とかミキサーとか。

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Gmailもそうだったけど、特にD&Dが可能であることをアピールするUIではなかった。「てきとうにD&Dしたらなんかアップロードされた」という体験しか得られなさそう。

OS標準のGUIシェルに似せる

D&Dが最も成功したアプリケーションってOS標準のGUIシェル (Windows Explorer, Finder, など) くらいしか思い付かないので、それに似せるというのはどうだろうか。

そうすれば、「これはD&Dできそう」とおもえるかもしれない。

ただし、OSによって当然L&Fは違うし、UAからOSを判別しても正確ではないこともある。また、実装するコストも高くつく。

そもそも

タッチパネル端末の普及や、D&D自体の操作があまり簡単でない (ポインティング・デバイスの操作がむずかしい) ことから、D&Dは廃れこそすれ、流行らなさそう。

いまはクライアント・サイドでもファイルシステムを隠蔽する動きが強いし、「ファイル」というものの見せ方を考え直したほうがよさそう。