Handlebars テンプレートをコンパイルした結果をファイルに出力する gulp タスク

aereal/gulp-handlebars-playground · GitHub

HTML を出力するためのタスクを用意してみた。

  • gulp
    • gulp-data
    • gulp-compile-handlebars
    • gulp-rename

……を使った。

gulp-data

stream に data を追加できる。

gulp-compile-handlebars などのようにパラメータを受け取る gulp のプラグインがサポートしることが条件。

パラメータに渡すオブジェクトを JSON ファイルや DB から引いて作りたい、という時に同期的に見えるような書き方ができるように隠蔽してくれる。

Ansible の Variables の名前付けとデフォルト値の上書き

role で使う変数の名前が衝突しないよう配慮すると、素朴に辞書を定義して名前空間を導入したいと考えると思う:

--- # roles/mackerel-agent/defaults/main.yml
mackerel_agent:
  pid_file: '...'
  id: '...'

ところが Ansible の Variables は辞書の deep merge を行ってくれないので、デフォルト値の一部上書きができない:

--- # host_vars/app001.yml
mackerel_agent:
  id: '...'
  # !!! mackerel_agent.pid_file が未定義になる !!!

なので辞書を用いて衝突を回避するのは諦めて、気をつけるしかなさそう:

--- # roles/mackerel-agent/defaults/main.yml
mackerel_agent_pid_file: '...'
mackerel_agent_id: '...'

テストの妥当性

ソフトウェア開発におけるテストは仕様の表現のひとつという風にも扱われるなど、重要な役割を担う一方で、テスト自体の妥当性の検証や保証は少なくて、こういう不安定な土台の上でいろいろやっていいのか、という気がする。

レビューする時には、まずテストコードを眺めて、大抵が自然文で表現された仕様と照らし合わせながら、矛盾がないかとか足りないテストケースがないか、とか考える。

ソフトウェアテストについてちゃんと勉強していけば、どういうテストケースが必要か *1 とかどういう風に表現すればよいか *2 はわかってくると思う。けど、人間の知識や理解に委ねられている、というのはどうにも不安に思える。

テストに対するテスト、メタテストみたいなのがあって、こういうテストケースが足りていない、とかわかるとよいと思う。

今思ったけど、カバレッジとかがそれにあたるのではないか、と思った。

今のチームでは一日に一回、カバレッジをとっていて、たまに眺める、という風になっている。本当はトピックブランチなどでテストの追加・削除を行ったらその都度カバレッジの変化が見れるとよいのだろうと思う。

*1:正常系、異常系、境界条件など

*2:stub, mock, など

Module が要求する実装を宣言して、実際に要求を満たしているか検証する

タイトルにあることを Ruby でやる実装を書いた:


aereal/module-requirement · GitHub

Swift / Objective-C の protocol は具象クラスがメソッドを実装していることを要求できるので、Ruby でも似たようなことをやってみる、というコンセプト。

使い方

require 'module/requirement'

module Iterable
  include Module::Requirement
  include Enumerable

  requires :each
end

class List
  include Iterable # => Module::Requirement::Error::NotMeetRequirements List must implement required methods: each
end

Iterable という each メソッドが定義されていることを期待するモジュールを定義して、List というクラスは Iterableinclude しようとするけど要求されている each メソッドの定義を持っていないので例外が発生する、という様子。

うれしいところ

Ruby はコアに EnumerableComperable といった「要求されるメソッドさえ定義しておけば、後はいい感じに便利なメソッドを使える、というモジュールが用意されている。

そのようなモジュールを自分で定義して提供するときに、要求する実装 (= メソッド) を宣言的に書けて、あまつさえ (実行時でも) 検証してくれるので便利。

いけていないところ

Module::Requirementinclude したモジュールを include する時点で構造を検証するので、次のように書いてもエラーになる:

class List
  include Iterable

  def each
    # ...
  end
end

静的検査に近づこうというコンセプトなので、仕方がないと思いつつ、どうにかなるとよいと思う。

include すると要求するメソッドのボディを raise NotImplementedError と定義する、というのはありかもしれない。

AquaSKK 4.2.1 をインストールする Homebrew Cask を書いた

以前に書いた AquaSKK をインストールする Cask を書いた - Sexual Knowing の続き。

Homebrew Cask で AquaSKK をインストールするには

brew tap aereal/homebrew-aereal_casks
brew install aquaskk

Cask DSL 1.0 をサポート

Homebrew Cask 0.40.0 で DSL の語彙が変更された。0.40.0 以降で brew cask install aquaskk が失敗するようになっていたので修正した。

AquaSKK 4.2.1 をインストールするように

OS X Yosemite で動作するよう修正が加えられている fork より AquaSKK 4.2.1 が配布されているのでこちらをインストールするようにした。

どうぞご利用ください

テンプレートエンジン Night (#tenight) で「テンプレートの静的解析とリファクタリング」について発表した

テンプレートエンジンNight というイベントで Text::Xslate を使ってテンプレートの静的解析とリファクタリングを行った知見について発表した。

テンプレートエンジンを使ってこういうことができる、というような内容から、テンプレートエンジン作った・作ってますというような内容まで、トークの内容に幅があっておもしろかった。

トークで話さなかったこと

使っている変数の宣言コメントはどうやって抽出するのか

正規表現です。

変数として定義することも考えられるし、実際にそうすることも考えてみた。

[% SET INHERITED_VARS = ['post'] %]

しかし既にあるコメントによる宣言を書き換える手間や、現状を把握したいという目的からは逸れてしまうことから見送った。

テンプレートのモジュール化 (分割) の指針

早すぎた抽象化という問題がある (あった) ということは認識しているし、今が最高の状態だと思っているわけではない。

既存のテンプレートのコードを書き換える前に現状を把握するために静的解析を行おう、というモチベーションがあってトークの内容に繋がる、というかんじです。

Mackerel で QNAP も監視したいのでする

最近、MacBookSSD の空き容量がいつの間にか無くなっていて、スワップを作れなくなった結果、フリーズするということがあって反省したのでちゃんと管理しようという気持ちになった。

ひとまず家にある中で壊れたりトラブルが起きると一番困るのは QNAP なので、これを監視することにした。

Mackerel は Go で書かれた agent を入れるだけでよい割にアラートの閾値をいい感じに定義することができるので便利。

QNAP で mackerel-agent を動かす

僕の持っている QNAP は TS-220 というモデルで CPU は ARM v5 で OS は Linux ベースらしい。

mackerel-agent は最近の CentOSDebian しか動作することを保証されていない:

For now, mackerel-agent is guaranteed to run only on CentOS 5/6 and Debian 6/7.

https://github.com/mackerelio/mackerel-agent#readme

とはいえ Go で書かれているし Linux ベースなら取り付く島が無いなんてことはないだろうと思ってちょっと試したら動いた。

テストは書いていないしかなりいい加減だがこれで動いた。

  • QTS (QNAP の OS) に入っている uname-o (Operating System) をサポートしていない
    • どのような意図でもって実装されていないのかは不明だけれどもさして重要な情報ではないので決め打ちで "Linux" とする
  • QTS に入っている df-P オプションをサポートしていないし出力の形式が少し違う
    • 1024-block1k-block だった
    • それ以外は特に書式に大きな違いはなかったので正規表現を修正する

Docker でビルドする

mackerel-agent は OS X ではビルドに失敗するので Docker を使うことにした。

Dockerfile:

FROM golang:cross

RUN mkdir -p /go/src/github.com/mackerelio
ADD ./mackerel-agent /go/src/github.com/mackerelio/mackerel-agent
WORKDIR /go/src/github.com/mackerelio/mackerel-agent
RUN make deps
CMD bash -c "GOOS=linux GOARCH=arm GOARM=5 CGO_ENABLED=0 make build && cp ./build/mackerel-agent /host/_mackerel-agent"

これで docker build -t mackerel-agent . && docker run -v "$(pwd)":/host mackerel-agent とすると _mackerel-agent が作られる。

Docker Hub Registry には golang が登録されているが、そのうちクロスコンパイルするための環境がセットアップされているタグを選ぶ。最新 (1.3) でよければ cross.

ビルドの際に指定している環境変数Optional environment variables を参照した。 また GOARM 変数については GoArm - go-wiki が詳しい。

ルート証明書が見つからないエラー

ビルドはできたものの実行時エラーが出る:

x509: failed to load system roots and no roots provided

意味がわからなかったが調べたところ x509 は SSL 通信のために使われているらしい。“roots” がよくわからなかったがルート証明書のことらしい。

ルート証明書が無いなら配置すればよいかと思ったもののどこに配置すればよいのかわからない。

Go において CertPool は参照すべき証明書を保持するオブジェクトの型で、SSL 通信などを扱うライブラリ (e.g. net/http) ではデフォルトではシステムの証明書を参照するようだった。

ではシステムの証明書の配置場所はどこかというと root_unix.go というファイルに定義されている。

var certFiles = []string{
        "/etc/ssl/certs/ca-certificates.crt",     // Debian/Ubuntu/Gentoo etc.
        "/etc/pki/tls/certs/ca-bundle.crt",       // Fedora/RHEL
        "/etc/ssl/ca-bundle.pem",                 // OpenSUSE
        "/etc/ssl/cert.pem",                      // OpenBSD
        "/usr/local/share/certs/ca-root-nss.crt", // FreeBSD/DragonFly
    }

QNAP では /etc/ssl/certs/myroots.crt に配置されていたので symlink を作った。

おわり

これで QNAP 上で mackerel-agent を動かすことができるようになったはず。

あとは init スクリプトを書いたりしてデーモン化しておけばよい。

ディスク容量だけではなく netin/netout や CPU 使用状況も見れるので並列にコピーを走らせて無茶を走らせているときなど、余裕があるかなど見れて便利。

だいたい普通の Linux という感じでかなり手軽に運用できるので、次は nasne あたりも監視したい。

Shipped Text-Xslate-AST-Walker @ 0.01

これはなに?

Text::Xslate::Parser が返す AST を文字通り「歩きまわる」ためのモジュールです。

0.01 現在では条件に一致するノードのみを返すメソッド (#search_descendants) が実装されています。

使い方

SYNOPSIS より:

use Text::Xslate::Parser;
use Text::Xslate::AST::Walker;

my $template = <<EOF;
: my $first_name = 'Hanae';
Hello, <: $last_name :>, <: $first_name :>.
EOF
my $parser = Text::Xslate::Parser->new;
my $nodes = $parser->parse($template);
my $tw = Text::Xslate::AST::Walker->new(nodes => $nodes);
my $undeclared_vars = $tw->search_descendants(sub {
  my ($node) = @_;
  ($node->arity eq 'variable') && !$node->is_defined && !$node->is_reserved;
});

printf "Undeclared var: %s @ Line %d\n", $_->id, $_->line for @$undeclared_vars;

簡単ですね。

#search_descendants に渡すサブルーチンには Text::Xslate::Symbolインスタンスが渡されます。

上記例のように未定義の変数を列挙することなどができます。

Text::Xslate は便利

Text::Xslate は高速なテンプレートエンジンとして既に有名で実績がありますが、一方で構文を選ぶことのできる柔軟性も持ち合わせています。

構文それぞれについて Parser が用意されており、抽象構文木を得ることができます。

今後

などを目指しています。

機能追加、バグ報告

GitHub で開発しているので Issues or Pull Request をお待ちしております。

どうぞご利用ください

cpanm Text::Xslate::AST::Walker

HTML::Selector::XPath @ 0.17 で normalize-space() するようになった


HTML::Selector::XPath@0.16 は CSS における class セレクタと等価な XPath を出力しない - Sexual Knowing

Normalize space characters of the class attribute by aereal · Pull Request #5 · Corion/HTML-Selector-XPath · GitHub がマージされた 0.17 がリリースされた。

0.17 以降に更新すると @normalize-space()@ を使うようになっているので、class 属性値の中に改行などの空白 (U+0020) 以外の空白文字が含まれていても正しくマッチするようになった。

めでたい。

HTML::Selector::XPath@0.16 は CSS における class セレクタと等価な XPath を出力しない

再現コード


class_with_lf.t

class 属性の値における「空白文字」

class 属性の値は:

The attribute, if specified, must have a value that is a set of space-separated tokens representing the various classes that the element belongs to.

HTML Standard

とあるように、a set of space-separated tokens と定義されている。

では a set of space-separated tokens の定義を参照すると:

A set of space-separated tokens is a string containing zero or more words (known as tokens) separated by one or more space characters, where words consist of any string of one or more characters, none of which are space characters.

HTML Standard

とある。

space characters について合意を持たないといけなさそう。

The space characters, for the purposes of this specification, are U+0020 SPACE, U+0009 CHARACTER TABULATION (tab), U+000A LINE FEED (LF), U+000C FORM FEED (FF), and U+000D CARRIAGE RETURN (CR).

HTML Standard

とある。つまり改行 (line feed, carriage return) は「空白文字」として定義されている。

HTML::Selector::XPath のバグ

class 属性の値の前後に空白 (U+0020 SPACE) を追加して contains() 関数でマッチするか試しているが、前述の通り class 属性の値は U+0020 以外の文字も空白文字として許容する。

たとえば改行 (U+000A LINE FEED) があった場合には contains() 関数は偽を返すので、CSS における class セレクタと等価ではない。

対策と修正

XPath には normalize-space() 関数がある。この関数は、連続する空白文字をひとつの空白 (U+0020) に置き換える。

この Pull Request では normalize-space() を使うよう変更している。

YAPC::Asia Tokyo 2014,プログラマブル Mac OS X

プログラマブル Mac OS X - YAPC::Asia Tokyo 2014

プログラマブル Mac OS X」というタイトルで YAPC::Asia Tokyo 2014 のトークに応募した。

ひとつの仕事をうまくやるプログラムの組み合わせでより大きな仕事をこなす、という UNIX 的な考え方は Mac OS X にも継承されており、設定を取得・変更したり普段 GUI から操作する機能と同等の仕事をこなすコマンドが種々用意されている。

pkgutil, defaults, launchctl といったツールおよびそれらの背後にある技術 (e.g. Property List, launchd, Installer Package) についての簡単な紹介や実際にそれらのツールを組み合わせた簡単なスクリプトの紹介をする予定。

Mac OS X ユーザがより効率的に「大きな仕事」をこなす助けとなればよいと思う。

npm でモジュールのバージョンを固定する

A. npm shrinkwrap

npm shrinkwrap を実行すると package.json に列挙されている依存を読みとり、実際にインストールされるべきモジュールのバージョンが列挙された npm-shrinkwrap.json というファイルが作られる。

npm install はこのファイルが存在すればこちらを優先して読むようになっている (--no-shrinkwrap オプションを与えることで無視することもできる)。

いくつか気をつける点があって:

  • devDependencies も固定するには npm shrinkwrap を実行する際に --dev オプションを与える必要がある
  • npm-shrinkwrap.json が存在しない場合、package.json の依存関係を読み取る。つまり、Bundler などのように固定された依存関係が保存されたファイルが存在しない場合にエラーないし警告を出す仕組みは (現在のところ) ない

特に後者は気を利かせてフォールバックしてほしくない時に npm だけではどうしようもないという問題がある。

aws-cli とファイルのパス

aws route53 change-resource-record-sets--change-batch 引数の値にファイルパスを渡すには file スキームの URI を渡す必要がある。

aws route53 change-resource-record-sets --hosted-zone-id /hostedzone/XXXX --change-batch file://${PWD}/batch.json

ドキュメント読んでも file スキームが書いてあるのを無意識の内に無視してずっと Invalid JSON と言われ続けていた。

✘╹◡╹✘ < aws --version
aws-cli/1.3.9 Python/2.7.6 Darwin/13.2.0

work tree の外から git pull する

バッチスクリプトなどで work tree の外から git pull を行いたい、ということはままあるシチュエーションであると思います。

git コマンドは --git-dir オプションでコマンドで操作する .git ディレクトリを指定できるので、これを指定すれば済むと思うかもしれませんが、これではうまくいきません:

cd $HOME
git --git-dir=$HOME/repos/@aereal/dotfiles/.git pull
# Cannot pull with rebase: You have unstaged changes.
# Please commit or stash them.

work tree も指定する必要があります:

git --git-dir=$HOME/repos/@aereal/dotfiles/.git --work-tree=$HOME/repos/@aereal/dotfiles pull

あるいは Git 1.8.5 以降であれば -C オプションが使えます:

git -C $HOME/repos/@aereal/dotfiles pull

git-sh-setup.shrequire_clean_work_tree() 関数が git diff-files --quiet --ignore-submodules を実行して終了ステータスが非ゼロだと上記のようなエラーメッセージを出力して終了するようです。