昨年末からぼちぼち書いている。
モチベーション
- いわゆるページを動的に生成するWebアプリケーションのパフォーマンスチューニングの練習台
- サーバサイド、クライアントサイド双方に渡る改善を試みる余地がある
- 諸々のWeb技術の遊び場
- TypeScript
- Google Cloud Platform
- Kubernetes
- HTTP/2
- GraphQL
- SPA = Single Page Application
- 以上が目的としてではなく、手段として求められ高度にバランスされること
- 普段から自分が使うアプリケーションであること
- (技術採用など意思決定の練習)
……を目的に考えて日記を書くためのブログシステムを書きはじめた。
Web技術で遊び続ける定まった場所がないと、技術を使うための技術の域を出ない学習が続くなという問題意識から何か作ることにし、自分はWebでテキストを書くのが大好き人間なので、ブログシステムを作ることにした。
それでも自作するか
ブログシステムは自作すべきか? ブログサービス VS 自作システム | tech - 氾濫原
もしウェブプログラマなら自作すべきであると常に主張したい。
自分もこの意見に賛成で、まあブログシステムであることにこだわらなくてもいいけれど、趣味なら車輪の再発明など恐れずにとにかく遊び続けるのがいいと思う。
また完全無欠のASP型のサービスなどありえないわけで、その点では自作するとき自分が求めていてASPサービスにないものを作れるならば、それは完全な車輪の再発明とはいえないし、得るものは大きいと思う。
目的
パフォーマンスチューニングを目的に挙げているのは、仕事でもWebアプリケーションを作っているがそもそもパフォーマンスについて考える時間が少ないので知識も技術も身に付かない、けど求められるものではあるというギャップを埋めるためでもある。
そしてこうした興味・好奇心だけを目的とせず、使う自分自身の満足度・快適さに対する解決の手段として自分の興味がある技術を選べるような題材という点でも、ブログシステムは適している。
ソフトウェアエンジニア一般が趣味の開発でこうしたモチベーションでいるべきと考えているわけではなく、単に自分が趣味で作ることを考えるとき自分がよく使うもので、かつうまく動いていると自分が一番に喜ぶものでないと、継続して触りつづけるモチベーションが保たないだろうということを見越した、合理的な理由による。
技術
インフラはGoogle Cloud Platform、configuration managementを考えるのがだるいのでランタイムはコンテナに任せようということでk8s (GKE) を選んだ。
仕事でAWSを使っているので、では趣味ならGCPというくらい。あと料金計算が明快なのがいい、AWSはリザーブドインスタンスとか考えはじめると勘定がめんどう。
いまVPSに月におよそ1000円くらい払っているので、これを解約することを見越してプラス勉強代として月2000円まででやりくりしようと思っている。
パフォーマンスチューニングを深追いしたいということで、ポピュラーになったCDNは採用せず自分でリバースプロキシを運用することにした。
サーバサイドはRuby, DBはPostgreSQL, 記事の編集画面はTypeScriptで書いている。
インフラとフロントエンドが弱いと感じていて、そちらにリソースを割きたいのでサーバサイドは使い慣れたRubyにした。
Rubyはぱっと作ることができて安定感があるものの、型がなかったりもうちょっと冒険してもいいかなと思っている。
とはいえパッケージ管理とかでむやみにハマっていたくないし、予算上、ホストのメモリとかは潤沢にはできないのでScalaは選びづらいし、仕事でも趣味でもGoをよく書いており食傷気味なので、やはり落とし所として妥当かと思っている。
本当はサーバサイドはホットスポットではないのでGAEにしてもよかったんだけれども、予算の都合でStandard Environmentしか使えず、StandardだとJavaかPythonかGoかPHPで、どれも気乗りしなかったのでGKEにした。
フロントエンドはそのうちSPAにしてみたい。
昔、仕事でSPAを触っていたけどhistory APIにバグのある地獄みたいな環境向けだったので、今のまともなブラウザと充実してきたと思われるライブラリ類で、リソース管理などの煩雑さが減ったのかそうでもないのか確かめてみたい。
いまは最低限、記事を書いてそれを配信するところまではできたのでGKEにデプロイしようとしている。
Kubernetesは耳慣れない概念がたくさん出てくるので難しいけど、GCPのドキュメントが充実しているのでチュートリアルを見様見真似でやりつつ要件・予算にあわせてあれこれ手探りで変えて試している。